
AIにはできない「人が作る」ということ

デザイン課題から見える、思考と温度の話
AIでイラストもデザインも、簡単に≪それっぽいもの≫が作れる時代になりました。
・早い
・綺麗
・整っている。
確かに、きれいで、見栄えがするものが、素早く自分の手を加えずに出来上がってしまえば、それに越したことはありません。
それでも私は、「人が考えて作ること」に価値があると考えています。
今回は、その価値を形にするために、社内のWebデザイナーたちに、ある課題を出しました。
今回、デザイナーに出した課題
課題は、とてもシンプルです。
- 私が鉛筆で描いたラフ画を元にすること
- ① 目が印象的な絵にすること
- ② 花を一輪以上描くこと
- 使用ツールは 完全自由(Illustrator / Photoshop / Figma / 手描き / その他 なんでも可)
たったこれだけ。
仕様書も、正解も、ゴールイメージもありません。
「どう解釈し、どう表現するか」は、すべてデザイナー本人に委ねました。
なぜ、この課題を出したのか
理由はひとつです。
AIではなく、人が考え・悩み・選択して生まれる価値を伝えたかった。
AIを使えば、もっと整った、もっと正解っぽい絵はすぐに作れます。
でも今回は、あえて
- ラフで
- 曖昧で
- 不完全な素材
を渡しました。
ここから何を感じ、なにを強調し、どんな表現を選ぶのか。
そこに、人間の思考と感性が見えるからです。
完璧じゃない。でも、温かい
完成した作品を見て、強く感じたことがあります。
それは、
どれも完璧ではない。だが、どれも「人の温度」が見える。
- 整いすぎていない少しアンバランスな構図
- あえて残した余白に、現れる思考の軌跡
- 描き手の性格が表れる色づかいやモチーフ
もしAIなら、どれも「修正対象」にしてしまうのかもしれません。
でも、人が見ると、そこに独自性と物語が生まれます。
制作風景から見える「考えている時間」
今回のブログでは、
制作風景を約1分の動画にまとめています。
ツールを操作している時間よりも、
- 画面の前で止まって考えている時間
- 何度もやり直す時間
- ラフと見比べて悩む時間
が多いことに、気づくと思います。
この「止まって考える時間」こそ、AIにはない、人間の仕事です。
加工前と加工後を比べてみてください
| 加工前 | 加工後 |
|---|---|
![]() | ![]() |
ラフから生まれたのに、仕上がりはまったく違います。
正解がないからこそ、答えが“その人らしさ”になる。
これが、人が作るということです。
今回の制作者
制作者について
・デザイン学校卒業経歴あり
・弊社(ランチパッドテクノロジー&パートナー株式会社)では▶webデザイナー歴約1年/お客様の売上最大化戦略している
・得意なデザイン▶シンプルで内容が伝わりやすいデザイン
・得意な技法(好きなツール)▶クリッピングマスク 簡単に様々な形に切り抜けるから
・使用ツール▶Photoshop
・作業時間▶約2時間
製作者のコメント
「目が印象的な絵」にすると言われて最初に浮かんだのが、猫などの動物の目が暗闇で光るイメージでした。
人間の目を暗闇で光らせるために、水面で浮かんで月やライトの光を反射させました。
暗い背景に花が一輪だとさらに暗く寂しくなってしまうので、花手水のようにたくさん水面に浮かべたいと思い、様々な色やサイズの花を入れました。
どんな点を意識したのか
どこで悩んだのか
なぜこの表現を選んだのか
こうした言葉も含めて、制作物の一部だと私は考えています。
AIに負けない技術とは何か
誤解していただきたくないのですが、私はAIを否定していません。
AIは、とても便利な道具です。もちろん私も使用します。
ただし、
AIに任せるのは「作業」 何を作るかを決めるのは「人」
この役割を間違えると、デザインは一気に≪量産品≫になります。
ここで伝えたいこと
デザイナー含めデザインに携わるスタッフに同じ課題を出しました。後日その制作動画もお見せしていきたいと思います。
同じ課題
同じラフ
でも、全員違う
それを通して伝えたいのは、
- ランチパッドでは
人が考え、人が作る制作をしていること - 教室では
AIに頼らず、考える力を育てていること
です。
最後に
もし、
- AIっぽいデザインでは物足りない
- 想いを汲んでくれる制作会社を探している
- 子どもに「考える力」を身につけてもらいたい
そう感じているなら、私たちの取り組みを、ぜひ見てほしいと思っています。
次回は、別のデザイナーの作品と、その思考の過程をご紹介します。
須田 美穂
ランチパッドテクノロジー&パートナー株式会社 代表取締役
相模原市立産業会館パソコン&プログラミング教室 教室長





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